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写真248 コンクリートの護岸

次に堀川橋を抜け下流側の西岸を見ると、橋よりも堀川に突き出した所がある。石積は明らかに古く、往復積・整層積・乱積と様々な石積が入り混ざっている。この部分の橋の袂から、2軒目と3軒目の間には堀川へ下りる石段があり、道から家の1階のある所に下り、途中屈折して水面のレベルまで石段が下りている。この石段の下流側の石積は上流側とは明らかに違い、曲面をもった石積で、石材の大きさも違うことから、つくられた時期が違うのではないかと考えられる。この辺りはもともと藩の船着場として築かれ、この4軒の突出した部分の川下にある石段と同様、荷揚げのために用いられていた。注2

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写真249 運河へ下りる石段

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写真250 突き出た所に立つ町家

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写真251 西側に立つ町家

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写真252 護岸より突き出た棒状の石材

東岸を見ると、適より下に1階を持つ家が5軒並び、護岸には石の棒状のものが突き出ている。これは堀川橋近くの上流下流の両岸の中でもこの下流東岸だけでみられるものである。家を支えるつっかえ棒が立っていたのか?船をつなぐ為のものなのか?用途は分からないが、それが波に洗われたような滑らかな表面をしていることから、古くからここにあったということが分かる。

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写真253 上町通りと一致した石段

 

 

 

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